戸練ミナさんは『重ね煮』で育った野菜たちの声が聞こえる料理研究家。
にんげんクラブでは『重ね煮』のデモンストレーション講座を開催いたしました。試食タイムもたっぷり!!
重ね煮を使い、みそ汁、あえ物、主菜まで、レシピが広がります。
開催日時 2018年9月29日(土)11:00〜14:00
開催場所 船井本社セミナールーム(千代田区麹町)
重ね煮のはじまり、そして今。
重ね煮という料理法を考案したのは長崎に住む食養料理家の故・小川法慶(ほうけい)先生(1910年〜1994年)です。小川先生は東洋の思想、陰陽調和の考えを生活に反映させた正しい料理法、食事法の普及と実践に尽力されました。「料理は自然界と私たちの命をつないでいるもの。だからこそ自然に対して畏敬の念と感謝の心で接し、愛情をもって料理をすることが大切である。そのことを心がけ実践したときに人は幸福感に満たされ、健康も得られる」と考え、健康と幸福への道しるべとして陰陽調和料理「重ね煮」を生み出されたのです。その料理法は今から50年ほど前、小川先生とご縁のあった方々に伝えられました。私の両親、叔父・船越康弘もそのひとりです。
私は重ね煮で育ちました。食べることは子どもの頃から大好き。短大では栄養学を学び、卒業後は料理の世界へ。ケーキ作りに憧れてパティシエの修業を続けていたある日、砂糖や香料がたっぷり入ったケーキに体が拒否反応を起こしたのです。この体験があって、はじめて重ね煮と向き合いました。「わが家の味」として何気なく食べていた重ね煮が、じつは奥深い料理法であることに気が付いたのです。
天地(あめつち)のお恵みと これを作られた方のご愛念に感謝して 料理させていただきます。この食べ物が私たちの身体に入って 自他共に お役にたちますように。 ありがとうございます。
私の野菜への感謝の言葉です。鍋の野菜に「ありがとう」の気持ちを伝えると、野菜は美味しさで私にこたえてくれるように感じます。このおまじないパワーも、美味しさの秘密ではないかと思っています。
戸練 ミナ
戸練ミナ(とねり みな)
重ね煮の創始者小川法慶氏に両親が指示していた経緯から、母の重ね煮料理を食べて育つ。
割烹、フレンチレストラン、オーガニックカフェ勤務後、パティシエ研修のため渡仏。
帰国後、Y.H.C.矢山クリニック食養課に勤務。重ね煮使った病院給食、栄養指導に取り組む。
様々な場面での「食」に経験を通し、野菜の素晴らしさ、重ね煮の奥深さを実感。
2007年より「大切な人を守るための術としての重ね煮」が日々の暮らしを輝かせるエッセンスとなると信じて、重ね煮料理研究家として活動をはじめる。
オリジナルの発想と独自のイメージ力、栄養学、マクロビオティック、薬膳の知識を活かし、戸練ミナスタイルの重ね煮を「はぁも煮」としてレシピ、メニュー開発を精力的に展開中。また、日本各地、海外(バリ、オーストラリア、フランス、韓国)で料理教室やミナレストランと称しオリジナルの野菜のコース料理を提供する。
2020年より活動の拠点を安曇野に置き、野菜創作料理「野乃庵」、キッチンスタジオ「あづみのキッチン」、ゲストハウス「安曇野サロン」を始める。
重ね煮を通して、キッチンから食と地球環境を見直す「キッチン・レボリューション」に取り組む。
【著書】ムダなし野菜の料理法「重ね煮レシピ100」(小学館)
野菜がもっと好きになる、元気になる!「はじめての重ね煮」(茅花舎)
「根菜を楽しむ重ね煮料理」(茅花舎)
戸練ミナ公式サイト: http://www.toneri-mina.com/